嶋屋ニワ

福をわけあう暮らし

住吉大社の氏子のまちに100年以上あり続ける庄屋づくりの町家。この素敵な古さを持った場所をリノベーション。日々の丁寧な暮らしの中にある喜びをわけあう、そんなあたらしいライフスタイルを発信するスペースが「嶋屋喜兵衛商店」です。
日々の暮らしや食にまつわるお店や教室・ワークショップをこの場所で開いてみたいという方を募りつつ、皆さんに協力いただいて、すこしづつお店をつくっています。

また、現在、おいしいものや丁寧につくられたものがぎゅっと集まり、参加者が“福”をわけあうイベント「おふくいち」を定期開催しています。
フードイベントやものづくりマーケットなど、新たなイベント企画も募集しています。

リノベーションについて

大阪府立大学 小池研究室 ・ ウズラボ一級建築事務所

嶋屋喜兵衛商店は、住之江区安立商店街にある元庄屋の町家建築です。明治時代に建てられた主屋や大正時代に建てられた蔵など、5つの棟が庭を中心に群を成しています。まちに開く複合的な店舗「嶋屋喜兵衛商店」として、この場所を蘇らせること、それを私たちは「安立ひとつ屋根の下プロジェクト」と呼んでいます。

安立商店街には、いまでも古いまち並みが残っています。しかし、その多くは看板やシャッターによって本来の姿が隠されています。
嶋屋喜兵衛商店を構成する建築群も例外ではありませんでした。ところが、嶋屋喜兵衛商店ではシャッターの向こう側に想像以上に豊かな光景が残されていました。主屋の内部には圧倒的存在感の土間があり、格式のある座敷は庭へと繋がり、その先には風格のある蔵があります。

2012年11月に初めての現地調査をおこなって以降、時間を掛けてゆっくりと計画を進めてきました。
2015年1月から始まった第一期工事は同年5月に竣工しました。この第一期工事では、前面道路と中庭をつなぐアプローチを減築によって作り出しました。また、将来的に形成されるであろうファサードを想起できるようにするため、外壁の一部を焼杉に模様替えしました。この改修で「まちにひらく」ための第一歩を踏み出したと言えるでしょう。
その後、2015年11月から12月に掛けて、第二期工事として土間にキッチンを設置しました。廃木材を利用したキッチンカウンターは、学生を含めた嶋屋関係者のDIYで製作しました。みんなで協力し合ってつくったこのキッチンによって、嶋屋喜兵衛商店で開催されるさまざまなイベントで、より充実したサービスが提供できるようになりました。

このように、時間を掛けながら常に更新していくことで、いつ立ち寄っても新鮮さを味わうことができる、現在進行形のリノベーションをおこなっています。今後も慌てることなく、段階的にリノベーションをおこなっていく予定です。

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